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物故作家
酒器
近代工芸
松井 康成 「練上嘯裂酒呑」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

共箱

昭和 - 平成

人間国宝

径6.3cm 高さ5cm

 

本作は、陶芸家・松井康成による「練上(ねりあげ)」技法を用いた酒呑です。異なる色土を幾重にも練り合わせ、成形後に現れる有機的な文様は、まるで地層や水の流れを思わせる深い表情を湛えています。

 

手に取ると、土の量感と確かな造形が感じられます。実用の器でありながら、松井康成の造形美と精神性を色濃く伝える、完成度の高い酒呑です。

 

 

松井 康成

1927(昭和2)年 - 2003(平成15)年

長野県生まれ。明治大学を卒業し、茨城県笠間市にある浄土宗月崇寺の住職の跡を継ぐ。その後、廃窯となっていた、山門下の窯を再興し、東洋陶磁の研究を行う。栃木県の田村耕一に師事。練上手の技法を研究し、完成させ、昭和44年には、第9回伝統工芸総裁賞や日本陶磁協会賞などの数々の賞を受賞。平成5年、人間国宝に認定

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