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舩木 研兒

舩木 研兒

1927 - 2015

島根県出身の陶芸家で、布志名焼窯元の家に生まれました。

父親は日本のスリップウェア作家として有名な船木道忠で、武内晴二郎と並ぶ代表的な存在として知られています。

船木家の船木窯は元禄時代に舩木次兵衛村政という人物が布志名の地に移り住み、延享元年に次兵衛村政の3人の子供たちがそれぞれの窯を築き、その内の一つである舩木平兵衛が弘化2年に分家してできたものです。

舩木平兵衛から始まり、浅太郎、浅太郎雲平と続き、大正時代には国内外の博覧会に出品して受賞するようになり、量産体制をとって海外への輸出も盛んに行われていました。

そんな船木窯を受け継いだのが研兒なのですが、中学を中退して家業を手伝うようになり、この世界に入りました。

イギリスのバーナード・リーチのもとでスリップウェアの技法を学び、布志名焼の伝統技術との融合を試みた作品を展開しており、独自の世界観を持つ布志名焼を生み出しました。

この世界観は世界にも通用するもので、黄・緑・茶の色彩の釉を用いた作品はイギリスのビクトリア・アルバート・ミュージアムなど各所にパブリックコレクションとして収蔵されています。

また、明治時代まで作られていた黒釉を使った布志名焼を現代感覚に合わせて復興させた事も高く評価され、人気の高まっている作家の一人です。

 

1927年 生まれる

1949年 国画会賞を受賞する

1950年 浜田庄司に師事する

日本民芸館賞を受賞する

1951年 サロン・ド・プランタン奨学賞を受賞する

1952年 現代日本陶芸展で受賞する

1953年 琉球政府の招聘により渡琉、作陶を行う

1954年 国画会会員となる

1959年 日本陶磁協会賞を受賞する

1964年 現代国際陶芸展で推薦招待出品する

1967年 渡英し、バーナード・リーチ及びデビット・リーチの窯場にて研修を行う

1971年 日本陶芸展で推薦招待出品する(以後、隔年)

1976年 現代日本陶芸展(豪州ニュージーランド巡回)で推薦招待出品する

現代日本陶芸展で推薦招待出品する

 

1981年 日華現代陶芸展に出品する

1983年 ウィーン民族博物館にて作品が展示される

全日本伝統工芸選抜作家展に出品する

1986年 「茶の湯の造形展」にて奨励賞を受賞する

1995年 「茶の湯の造形展」にて優秀賞を受賞する

1997年 国画会を脱退する

2000年 東京国立近代美術館工芸館にて“USTUWA”展に出品する

工芸館にて“USTUWA”展に出品する