祥瑞
祥瑞は一般的に、中国江西省景徳鎮の民窯で焼かれた染付磁器を指し、主に明代末期の崇禎年間(1628~1644年)頃に日本からの注文に応じて作られたもので、日本で使われる呼称です。
古染付に比べて、祥瑞はより上質な胎土や顔料を使用し、器の形も端正に整えられ、丁寧に文様が描かれています。絵付けには吉祥模様が多く、連続した幾何学模様と組み合わされることもあります。
「祥瑞」という名前の由来については一説に、一部の作品に「五良大甫 呉祥瑞造」と銘文があることから、これは「呉(ご)」家の五男の長男である「祥瑞」が製作したことを示していると推測されています。