朝鮮民画
朝鮮民画
朝鮮の庶民の実用的な民俗絵画である。結婚や還暦などの儀礼、装飾、魔よけ、開運などの実用的な目的のために、屏風や掛軸にしたり、壁に貼ったりして用いられました。民画という言葉は、民芸運動の創始者である日本人の柳宗悦が、日本の大津絵などの民俗絵画を指して使い始めたものです。柳によって、それまでは収集研究の対象とは考えられていなかった朝鮮民画が、注目され収集研究の対象となりました。朝鮮民画の種類は多いが、大きく分ければ、道教系、仏教系、儒教系、装飾系に分けられます。虎の絵は、朝鮮民画の最も代表的なものです。鵲(カササギ)と虎を一緒に描いた鵲虎図や、山神が虎を従えた山神図などがあります。長生図は、長寿の象徴である、鶴、亀、鹿、松、竹、などを描いたものです。青竜、白虎、朱雀、玄武などの方位神や、十二支神、竜、鳳凰、麒麟などを描いた物もあります。山水画、動物画、植物画なども多いですが、独特の物として、文字を絵にした文字図や、本などを乗せた棚を描いた冊架図があります。