小山 富士夫（古山子）
小山 富士夫（こやま ふじお） （古山子）
1900（明治33） - 1975年（昭和50）
陶磁器研究者・陶芸家。
中国陶磁器研究の大家。岡山県浅口郡玉島町（現・倉敷市玉島）出身。主に鎌倉市を拠点にして執筆、陶磁器研究では、中国北宋時代の名窯、定窯跡を発見し世界的な陶磁学者として名声を確立。晩年に至るまで実証的東洋陶磁研究をして、古陶磁研究書など多く執筆寄稿。晩年には、岐阜県土岐市泉町に｢花の木窯｣を開き作陶。陶芸家として、茶器を始め多様な作品を造った。
1919年 東京府立第一中学校（現・東京都立日比谷高等学校）卒業
1923年 東京商科大学（現・一橋大学）中退。
1930年 東洋陶磁研究所所員となる。
1941年 東京帝室博物館（現・東京国立博物館）勤務。
中国河北省で｢幻の窯｣といわれた宋代の定窯白磁の窯跡を発見。
日本六古窯など、忘れさられかけていた各地の古陶磁窯を再評価。
文化財保護委員会調査官（文部省技官）としても活躍。
1961年 重要文化財に推した「永仁の壺」が贋作だったことが判明。
責任を取って調査官辞任。
1966年 出光美術館開館にあたり陶片資料室を設け、各地の窯跡で発掘された
陶片を系統的に展示。日本陶磁学会や日本工芸会の設立に尽力。
鎌倉の自宅に「永福窯」を築く。
1972年 神奈川県文化章を授章。岐阜県土岐市五斗蒔に「花の木窯」を築く。
1973年 東洋陶磁学会設立、委員長就任。
1974年 11月東京、名古屋、京都、姫路、岡山にて「作陶十年展」を開く。
1975年 自宅で心筋障害のため歿。享年76。