古美術用語詳細

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義山(ギヤマン)

江戸時代、義山(ギヤマン)はダイヤモンド(金剛石)を指す言葉でした。オランダ語の「diamant」やポルトガル語の「diam o」の訛りだといわれています。もともとはダイヤモンドそのものを意味していましたが、やがて水晶などの宝石類や、ダイヤモンドで加工されたカットグラスを含む、広くガラス製品全般の呼称となりました。

 

すでに室町時代末期には、オランダ人によって酒杯や瓶、鉢などのガラス製器具(ビードロ)の製法が伝えられており、これらは義山と混同されるようになりました。板状のガラス板を除くガラス製品を総称して義山やビードロと呼ぶようになり、両者の厳密な区別はなくなりました。

 

なお、ビードロはポルトガル語の「vidro」(ガラス)からきた言葉だとされています。