古美術用語詳細

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平戸焼

三川内焼(みかわちやき)とも呼ばれる平戸焼は、長崎県佐世保市で生産されている磁器の一種です。安土桃山時代、平戸藩主・松浦鎮信が朝鮮人陶工を連れ帰り、平戸市山中町に窯を築いたことに始まります。その後、生産は三川内へ移され、現在まで続いています。

 

三川内焼は、国際的にも高く評価されている白磁で知られており、これは1712年に発見された天草陶石と網代陶石を使用したことによるとされています。この焼き物は、きめ細やかな素地、白磁の美しさを引き立てる繊細で優雅な染付け、透かし彫りなどの精巧な細工、そして高温で焼かれたような珠のような光沢が特徴です。特に「唐子絵(からこえ)」と呼ばれる中国の子どもを描いた絵柄は有名です。白磁だけでなく、「木原刷毛目(きはらはけめ)」として知られる刷毛目の陶器も存在します。