古美術用語詳細

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三彩(さんさい)

三彩とは、複数の鉛を主成分とする低火度釉薬を用いて器の表面を装飾した陶器で、唐代にその技法が完成されました。最も華やかな「唐三彩」は、中国の7世紀末から8世紀前半にかけて主に生産されました。

 

 

「三彩」という名称は「三色」を意味しますが、典型的な唐三彩では、白・緑・褐色(琥珀色)の組み合わせがよく見られます。ただし、藍色(コバルト)を加えた四色のものや、二色のみの作品も存在します。この三彩技法は、後の遼代や宋代にも継承され、それぞれ「遼三彩」や「宋三彩」として発展しました。